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子猫のブログ

子猫の日々、興味を持ったこと

あなた、その川を渡らないで

お題「最近見た映画」

「 あなた、その川を渡らないで」という映画を見ました。

韓国のドキュメンタリー映画です。


映画『あなた、その川を渡らないで』予告編

韓国に三途の川を渡るという概念があるのか知りませんが川を渡らないで、っていうのはなんとなく「死なないで」っていう意味かなーと思いました。

 

これは老夫婦の日常をただ映す映画なのですがおじいちゃんおばあちゃんの仲睦まじいエピソードに心が暖かくなります。

 

内容をご紹介したいのですがあまり話すと実際に見たときの感動が薄れるので後ほど下の方で書きたいと思います。これからご覧になる方は読まないでください。

絶対見ない、この映画。という方は最後までお読みください。

 

この映画を見たきっかけは町山智浩さんのラジオで紹介されていたからです。町山智浩さんの映画についてのラジオ大好きです。それきっかけで見た映画は沢山あります。でも彼の映画評論というか説明があまりに上手いので実際に映画を観た時に予想通りで感動が薄いんですよね。


【町山智浩】 韓国映画「あなた、その川を渡らないで」

 

町山智浩さんの話は映画中の印象的なエピソードを全部話すんです。時には映画でチラッと見ただけじゃ分からない、分かる人だけ分かるエピソードも解説してくれます。

 

だから実際に観た時、あれ?解説を聞いた時ほど感動しない!という事もあるんです。

 

解説を聞いて大体内容は知ってたので感動が薄れて損したな。でも町山智浩さんのオススメでなければ観なかった映画です。

 

以下ネタバレ あらすじです。これから観る方は読まない方がいいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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おじいさんは90代、おばあさんは80代。韓国のど田舎に二人で住んでいる。犬を2匹飼っている。

 

二人は仲良しでいつも一緒にいる。月に一度、町の市場に買い物に行く。自宅近くの大きな川に掛かった橋を渡るのはこの時だけ。二人はお揃いの韓服を着て手を繋いで町に出る。その様子が話題になりテレビでとりあげられたらしい。この映画は監督がカメラを持っておじいさんおばあさんの家に時々泊まり、1-2年の間の二人の様子を写して作ったものだそうです。ナレーションもない淡々とした映画。

 

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監督に撮ってもらうのに何もない日常では申し訳ないというおじいさんのサービス精神だと思うがおじいさんはおばあさんにイタズラを仕掛ける。

 

秋。

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おばあさんが一生懸命落ち葉を集めて掃除しているとわざと落ち葉をおばあさんにかけて散らかすおじいさん。おばあさんはプンプンに怒っている。やりすぎたと反省したおじいさんは黄色いキク科の花を摘んで花束を作りおばあさんに持って行く。また何かされると警戒していたおばあさんだがプレゼントだと分かると喜ぶ。花束のフサフサした手触りを頰で楽しみ、おじさんにも頰を花束で撫でてあげる。

 

おじいさんは若い頃なかなかのイケメンだったと思われる。目が笑っていてユーモアがありそうで背も高い。若い頃の写真が一切出ないのが残念だ。

 

こうするとハンサムが引き立つわよ、とメガネのツルの間に花を飾ってあげるおばあさん。お前もこうすると綺麗になるよと髪に花を飾ってあげるおじいさん。

 

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川岸に降りて野菜を洗うおばあさん。おじいさんはここでもおばあさんにイタズラを仕掛ける。

 

おじいさんは川の上からおばあさん近くの水面目掛けて石をドッポンと投げる。水がおばあさんに跳ねる。もう、やめてよ!と怒るおばあさん。おじいさんは笑って投げつづける。

 

野菜を洗い終わって川岸から上がってきたおばあさん。手には洗面器を持っている。おじいさんを追っかけ手で水をかける。年寄りなのでお互いに速く移動はできない。終いに洗面器ごとザッパンと掛けて嬉しそうに逃げるおばあさん。逃げる時意外におばあさんが速く走り歩きする。

 

夜中、二人でトイレに行く。田舎のボットン便所は外にあって暗い。怖いからおじいさんについてきてもらうおばあさん。あなた、そこで歌を歌ってて。おじいさんは真面目に歌いながらおばあさんが用を足し終わるのを待っている。トイレから出て来たおばあさんは「寒かったでしょう?」とおじいさんを労う。「いいや、お前を待っていると心は暖かかったよ」とおじいさん。 

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薪を取りに行く二人。おじいさんは若い頃力持ちだったが今は木を取って来ると息が上がって膝に手をついて前かがみになり休まなければならない。薪を背中に背負う時もおばあさんの助けがいる。「100歳までこうやって薪取りできるかなぁ」とおじいさん。「まあ、あと5年も生きるつもりなの?料理は誰がするの?大変なのよ!」「自分でするさ」

 

冬。

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一面に雪が積もっている。庭から道路へ道をつけ雪を掃く二人。おばあさんは初雪を食べると耳が良くなるからと言って雪をおじいさんに食べさせる。おじいさんも初雪を食べると目が良くなると言いおばあさんに食べさせる。雪を食べる二人。

 

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町へ買い物に行く。お揃いの綺麗な韓服を着て町へ。洋品店に入り子供用の寝間着を6着買う。実は二人には幼くして死んでしまった子供が6人いる。12人の内6人貧しさや戦争で大人になる事が出来なかった。おばあさんはこれをずっと忘れる事が出来ず、あの子たちに寝間着を買ってやりたかったと思っている。当時は貧しくて寝間着さえ買ってやれなかったが二人の内先に死んだ方が子供たちに寝間着を届けてやるのだと言って用意する。

 

正月。

子供や孫達が訪ねて来る。みんな都会で暮らしているがおじいさんおばあさんに会えるのを楽しみにしていて盆正月には訪ねて来る。一人ずつおじいさんおばあさんに韓国式の挨拶をし、大勢集まってお菓子やご馳走をワイワイ食べる。

 

春。

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おばあさんは料理をし、おじいさんに味見してもらう。風邪気味なので味がわからないからだ。おじいさんは「美味しいよ」と言う。おじいさんは美味しいと沢山食べてすっかり平らげ、不味いと黙って残すらしい。でも食べ終わるといつも「ありがとう」と言ってくれる。男尊女卑の激しい韓国でおじいさんの年代の人がご飯を作ってくれてありがとうと言うなんてあり得ないくらい珍しい事なのだ。老人会のバスハイクに行く。おじいさんはノリノリで踊りまくる。帰って来て疲れたと寝るおじいさん。電気はつけたまま。昔は節約のため10時には電気を消していたがこの頃は付けっ放しで寝る。おじいさんが暗いのを嫌がるらしい。おじいさんは具合が悪いのだ。夜、咳をし始める。おばあさんが痰壷を取って来てくれ苦しそうに痰を吐くおじいさん。咳にも力がない。寝ながら横で寝るおばあさんの頰に手を伸ばし撫でるおじいさん。

 

 

おじいさんは10歳の時母を亡くし大変苦労したそうだ。悲しくて良く泣いていた。19歳の時14歳のおばあさんと婿入りのような形で結婚した。それからはおばあさの家族のために死にものぐるいで働いたそうだ。結婚してからも貧しく苦労は絶えなかったが寂しさはなくなり十分食べられるようになった。

 

初夏。

夏になると庭に向かって描ける大きな鏡があるのだが今年おじいさんには掛けられなかった。重すぎるのだ。なんとかおばあさんの助けを借りて自分で掛けようとするが届かない。後で来ることになっている近所の女性達に掛けてもらうことにする。思うように体が動かず悲しそうに考え込むおじいさん。

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お盆に一族が集まったが子供達は喧嘩を始める。「姑と住むのは大変なのよ!お兄さんは一度だってお父さん達にご飯を作ったことあるの?」「なんだと?」掴み合う二人を止める孫。その様子を悲しそうに見るおじいさんと泣くおばあさん。慰める嫁。

 

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おじいさんは明日病院に行くため風呂場でおばあさんに体を洗ってもらう。痩せた背中。シワの多い首や耳をタオルで擦ってやるおばあさん。風呂おけの中で立ち上がったおじいさんのお尻も腿もやせている。

 

焚き火でメザシを炙りながらおばあさんが話してくれたおじいさんとの馴れ初め。当時おばあさんは14歳。家に19歳のおじいさんが来た時は作男の一人だと思って「お兄さん」と呼んでいた。結婚相手だと知って驚く。男性と一緒にいるのが恥ずかしくて顔も見る事が出来ず隠れたりしていた。初夜、おじいさんはまだ子供のおばあさんを可哀想に思い、したくなるまで、何もしなくていいよと言う。おばあさんは小柄なので14歳のおばあさんはきっと生理も始まってない幼い女の子だったのだろう。おばあさんはそのように言ってくれた事がとても嬉しかった。毎晩おじいさんはおばあさんに頰や耳を優しく撫でてくれた。おばあさんはおじいさんが好きになり翌年も翌年も そのようにして過ごし17歳になった時、自分からおじいさんに抱きついた。

 

おじいさんの咳をは病院に行っても治らないらしい。もう治す薬はないので家で養生する方がいいと医者に言われた。

 

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 飼い犬が1匹死んだ。泣きながら庭を掘り埋めるおじいさんとおばあさん。

 

おじいさんの具合は段々ん悪くなり雨の音を聞きながら窓を開けたまま寝ている。

 

町から娘がやって来ておじいさんを揺す振り泣く。「お父さん、どうして?死なないで!」大袈裟に泣き喚く。黙って寝ているおじいさん。静かにねせてやれ。

 

おばあさんはおじいさんのよそ行きの服を燃やす。荷物の整理だと言う。あの世に行って着る服はこれから燃やす。黙々と作業するおばあさん。

 

秋。

残った犬が赤ちゃんを産んだ。6匹。子犬もおじいさんが大好き。枕元に犬が集まる。

 

おばあさんは葬式で着る喪服を洗って庭に干す。

 

冬。

おじいさんは病院に運ばれる。おばあさんは付き添う。「あと3ヶ月あなたと生きられたら幸せだわ」「うん」

おじいさんは亡くなり葬式。

河原に行きおばあさんは焚き火をする。それを見守る位置にある岩に遺影を立てかけ子供用の寝間着を燃やす。大声をあげて泣くおばあさん。

 

エピローグ

「いつも歌うのはワシだからたまにはお前も歌っておくれ」とおじいさんの声。

「嫌よ恥ずかしい」とおばあさんの声。

「いいから歌っておくれよ」

「じゃあ歌うわよ 。愛する 愛するあなた…」