同じ話を何度もする 認知症?
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昨日、あるおばあちゃんのところに遊びに行ってきました。
きっかけは、そのおばあちゃんのところのお嫁さんに用事があって連絡先を聞くために電話したことでした。おばあちゃんと、もう亡くなったけどご主人はとてもお世話になった方々です。
子猫は話下手で人と話が弾むことなんかほとんどないのですが珍しく話が弾んで1時間くらい電話で話しました。と言っても、もちろん主に話したのはおばあちゃんの方です。
おばあちゃんは言いました。「まあ、こんなに話してごめんなさいね。こんどまた遊びに来てくださいね。」
そうですね、また今度。とあいまいに言って約束しないこともできたけど、この時は何となく気が向いたので具体的に約束して遊びに行くことになりました。しかし、1時間も話したのに何話せばいいんだろう?
行ってみると以前と変わらずきちんと片付いた家でした。おばあちゃんは1年くらい前から車にも乗らなくなったらしいです。運転するところを見てた息子さんにもう運転は危ないって言って止められたって。
もう一人、おばあちゃんの友達も来ると言っていたので待ちながら、昔のアルバムなど見せてもらっていました。
おばあちゃんと言ってもまだ72歳です。職場のヒムラーと同じか…。
おばあちゃんと 話していると次第に「あれ?おかしいな?認知症?」と思うことが増えてきました。
2日前、電話で話した時に聞いた話をまたしてる。自分のことばかり話して子猫のことは1回も聞いてくれない。
おばあちゃんの新婚時代のお姑さんや親族の苦労話を初めて聞きました。そしてさかのぼって娘時代の話。
「お給料はぜーんぶ、映画を観たり洋服をあつらえたりして遣ってしまってたんですよ。父が『そんなことしてると嫁に行くときは何もしてやらんぞ!』って言ってましたけど、いや、絶対にしてくれるはず!と思って遊んでました。」と言って、嫁入り道具として買ってもらった地元で有名な家具会社の箪笥を見せてくれました。今まであの箪笥についてそんな話、聞いたことがありませんでした。
おばあちゃんの友達もやってきて話しているとまた同じ話を始めます。
二人の会話を聞いてると、最近、おばあちゃんの新婚時代や娘時代の話が頻繁に会話に出てきていることが分かりました。
まるで今のことより50年前のことの方が重要みたい。
銀行にお勤めしていた娘時代、給料は全部お小遣いに遣っていて貯金もしていないことをお父さんに叱られていたけどちゃっかり嫁入りの支度はしてもらったという話もおばあちゃんの友達が来て、2回目、3回目と聞きました。友達も「そうそう、そしてあの箪笥を買ってもらったんですよね。」と笑っています。この話もしょっちゅう出てくるんだな。
どうやら、おばあちゃんはちょっとぼけているみたいです。
まだ、お嫁さんとかには確認してないけど、なんか変。
果物を食べる時もおばあちゃん、フォークを出してくれたのですが、3人いるのに2本しか出してくれないの!
お皿も3人いるのに2枚しか出してくれない。
友達に1枚足りない、って言われて、もう1枚出してくれました。そんな気の利かない人じゃなかったのに。
やっぱり、変ですよね?認知症?
日常生活はきちんとされているし問題ないけど過去の世界に生きているということや同じ話を繰り返すことなど、いろいろおかしいところがあるのできっとおばあちゃんの友達も気付いてるはずです。
人ってこんな風に年を取っていくんだなー。なんだか悲しい。
さて、同じ話を何回も聞かされて、子猫はちょっとストレスが溜まりました。
これが自分の親だったら「もうその話、さっきも聞いたよ!」とか言ってしまったかもしれません。
認知症の人に同じ話を繰り返し聞かされてもそれは言ってはいけないらしいですね。
調べたら同じ話を聞かされても1日5回までは辛抱して聞くように、って言っている人がいました。5回かー。これはきつい!
でも本人は初めて話すつもりで話してるんだからこっちも初めて聞くつもりで聞いてあげないといけませんよね。
どうやったらそんな気持ちで聞けるのかなー。その時の詳しい状況についてもっと掘り下げて質問してあげるとか?
「お給料全部遣ってどんなことして遊んでたんですか?どんな映画を観たんですか?」
「どんな服をあつらえたんですか?」
「どんな結婚式だったんですか?」
おばあちゃんは楽しかった思い出を話したいけど上手く話せないから同じエピソードを繰り返し同じ言葉で話すのだと思います。
いや、しかし、しょっちゅう聞くのはきついよ。たまに会った時なら頑張れるけど。